クバール・スピアンは、シェムリアップ から北東に車で1時間弱走ったところ、そこからさらに山道を1500メートルほど歩いて登ったところにある、渓流沿いの遺跡です。クバール・スピアンは川の源流という意味があるそうです。
駐車場から、暑い時には結構きつい山道を人によりますが、30分から小一時間かけて登る必要があります。途中にはアリの大群がいたりして、踏まないように要注意。
地球の歩き方に載っているクバール・スピアンの地図には、木の橋が沢に渡っていることになっているのですが、実際にはなく、木の橋を探して上流へ向かって歩いていると、係の女性に「そっちは何もないよ」と呼びとめられてしまいました。彼女らはガイドを兼ねていて、ついでに案内してもらうことに。結果的には自分たちでは見つけるのが容易ではないレリーフも見せてもらえて正解でした。
下の写真は、山道を登って来た誰もが最初に目にする彫刻。なんでも左はヴィシュヌ神、中央がシバ神とその妻ウマが結婚のために聖牛ナンディンに乗っているシーンだそうです。クリックすると大きな画像を表示します。7メガ弱あります。

この上流には、川の中に多くのリンガ。何か他のものも彫られているようですが、判然としません。

さらに上流へ少し向かうと、川岸に横たわるのはブラフマー神。これ以上上流には遺跡はもうありません。

下に下って来ると、最初の写真のすぐ近くに別の彫刻が。これは蛇のアーナンダーに乗るヴィシュヌ神のようです。ハスの花の上にはブラフマー神。顔が消えている女神はラクシュミーでしょうか。

しばらく下ると、再び上の写真と同じテーマの彫刻が。ちょっとわかりにくい場所にありますし、風化が激しいですから見つけにくいかも。ガイドさんが教えてくれなかったらわからなかったでしょう。

その近くにもう一つ同じモチーフの彫像。これは地球の歩き方に写真が載っていたもののようです。

その少し下流には川底一面にリンガが。

その少し下の対岸の岩には、シバ神とその妻ウマが結婚のために聖牛ナンディンに乗っているシーンが。


沢沿いばかりでなく、山側の大岩にも彫刻がある時があります。下の写真の岩には、左右の小さなレリーフの他に、上の方に右のようなワニも彫られていました。これもガイドさんに教えられなければわかりません。

下の三枚の写真は、さらに山側の岩の上で撮影したもの。ガイドブックにも載っていません。ガイドさんに教えられなければ、多分絶対に見つけられないでしょうね。ちなみに真中はサルだそうです。



アンコール遺跡ツアー
シュムリアップ発のアンコールワット、バイヨン、タプロムなどを周るツアーは数多くあります。主に英語のツアーだと思いますが、自分で周るよりも効率よく、またガイドさんの案内があると、アンコールワット周辺の遺跡への理解も進み、お勧めです。